はすれこ!メタレポート 2017年9月
お久しぶりです。
ハースストーン手動対戦結果記録ツールこと「はすれこ!」に登録された対戦データに基いて作成した、2017年9月のメタレポートをお送りします。
ユーザー数とマッチ数
9月中に対戦結果を登録したユーザー数:118
9月中に登録された対戦結果数:6878
ヒーロー使用率
9/18にパッチ9.1.0が適応され、これまで翡翠ドルイドの強さを支えてきた練気・拡がりゆく虫害、そして全てのウォリアーにおいて最強の2マナ武器であった烈火の戦斧、パラディンを中心としたアグロマーロックデッキの中核であったマーロックの戦隊長が弱体化されたことで、ランク戦の様相は大きく変わりました。
そのため、今回のヒーロー使用率の集計対象はパッチ9.1.0がリリースされた9/18以降のデータを使用しています。
その結果、プリーストが使用率においてトップとなりました。
プリースト(特に、いわゆるラザカスプリースト)はパッチ適応以前から「パッチが適応されたら強くなる」と言われてはいましたが、海賊ウォリアー・翡翠ドルイドの両デッキが弱体化したことに伴い、その噂通りに環境トップの座を占めることとなりました。プリーストが利用率トップとなったのは、2015年11月から始めた「はすれこ!」の歴史の中でも初めての快挙です。
パッチ適応後のもうひとつの大きな特徴としては、ローグの使用率の大幅な増加が上げられます。「凍てつく玉座の騎士団」リリース後の8月は5.4%と全ヒーロー中最下位だったのですが、パッチ適応後は12%と大きく使用率を増加させました。その大きな要因となったのが「ケレセス公爵」入りアグロローグであることは間違いなく、早いターンでの「影隠れ」とのコンボによるミニオンの大型化は他のデッキを圧倒できるだけの実力を持っています。
「ケレセス公爵」は、ウォーロックやパラディンなどの他のヒーローのアグロデッキにも採用され始めており、現環境でのアグロデッキの強さを支えるキーカードになったと言えましょう。
そして第2位となったハンターは、烈火の戦斧の弱体化によって海賊ウォリアーの速度が落ちたことで、海賊ウォリアーやアグロローグと対等に戦える環境になったことが、利用率の増加に繋がったのではないかと思われます。
「凍てつく玉座の騎士団」後の環境は、利用率が極端に少ない不人気なヒーローは存在しないもののドルイドが多くてハンター・ローグが少ない状況でしたが、今回のパッチの適応によって、より全てのヒーローがプレイ可能な環境になったと言えるのではないのでしょうか(ウォリアーはちょっと厳しいかも知れませんが)。
デッキタイプ(比率が2%以上のもの)
「はすれこ!」に登録された対戦相手のデッキタイプの情報を元にした、デッキタイプ毎の使用率の推測値です(登録されたデッキタイプの登場比率とヒーロー毎のマッチ数に基づいて推測したもの)。
今月は、「凍てつく玉座の騎士団」リリース以降のスタンダードのランク戦における対戦記録を対象にしています。
アグロローグ | 11.0% |
---|---|
ミッドレンジハンター | 10.9% |
翡翠ドルイド | 8.7% |
進化シャーマン | 8.3% |
シークレットメイジ | 7.6% |
ハイランダープリースト | 7.6% |
コンボプリースト | 4.4% |
ズーロック | 4.0% |
パイレーツウォリアー | 3.9% |
ミラクルプリースト | 3.8% |
ハンドロック | 3.5% |
アグロドルイド | 2.9% |
フェイスハンター | 2.9% |
マーロックパラディン | 2.8% |
コントロールパラディン | 2.4% |
クエストメイジ | 2.1% |
※プリーストの「コンボプリースト」「ミラクルプリースト」は、Track-o-botが判定したデッキタイプですが、今の分類的には「ハイランダープリースト」「ビッグプリースト」に含まれるものが多いのではないかと推測されます。
※「アグロローグ」は、Track-o-botが「ミラクルローグ」と判断したものを含みます。
※「アグロドルイド」には、Track-o-botが「トークンドルイド」も含みます。
デッキタイプでは、アグロローグが一番多い結果となりました。前述したように「ケレセス公爵」入りのアグロローグが現環境を牽引していることが伺えます。
ハイランダープリースト(=ラザカスプリースト)は、現在Track-o-botの分類が追いついていないためにこの数字ですが、実際にはプリーストのデッキの大半はこのデッキタイプなのではないかと思われます。
この2つのデッキと、環境速度的に十分他のデッキと太刀打ちできるようになったミッドレンジハンターが、現環境で最もメジャーなデッキであると言えます。
そして、パッチ9.1.0適応後で伸びたもうひとつのデッキがズーロックでしょう。「ケレセス公爵」を入れて盤面制圧力を高め、「屍山血河のグルダン」で悪魔ミニオンを再展開できる構成は、これまでのズーとは違った面白さと力強さがあります。
おわりに
来月以降も(時間があれば)メタレポートを公開していきたいと思っているので、今後ともよろしくお願いします。